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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より抜粋・転載 |
貴金属の定義 |
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貴金属 (Precious metal):
一般的には金、銀、白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、オスミウムの8つの元素を貴金属という。存在が希少なものが多く、耐腐食性があるのが特徴。
尚、ルテニウム、ロジウム、パラジウム(これら3つをパラジウム類と言うことがある)、オスミウム、イリジウム、プラチナ(これら3つは白金類と言うことがある)の6つの元素を白金族元素と言う。白金族元素はお互い性質が似通っており、融点が高く、銀白色を呈した美しい金属である。また白金類は密度も非常に高い。酸、アルカリなどにも侵されにくい。
周期表の銅族元素(金、銀、銅)も貴金属(Noble metal)であり、この場合、銅も貴金属に含まれる場合がある。また学問分野によっては、水銀など
上記以外の元素を貴金属に含めることがある。
白金、イリジウム、オスミウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウムは白金族元素であり、またこれらは遷移金属である。白金族元素は、非常に硬く融点も高いのが特徴。非常に有用な触媒となるものもある。 |
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金 |
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金(きん、Gold)は原子番号79の元素。元素記号はAu。柔らかく、可鍛性があり、重く、光沢のある黄色(金色)をしており、非常に薄くのばすことができる遷移金属である。イオン化傾向が極めて小さく化学反応は殆ど起こさないが、塩素、フッ素、王水と反応をする。金塊や沖積鉱床(砂金)として存在している。
金は多くの時代と地域で貴金属としての価値を認められてきた。銀や銅と共に貨幣用金属の一つであり、貨幣(金貨)として使用されてきた。また装飾品、歯科医術、エレクトロニクスなどの分野で長い間応用されてきている。ISO通貨コードでは
XAU とあらわす。
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銀 |
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銀 (Silver) :原子番号 47
の元素。元素記号は Ag。金属の一種で、貴金属に分類される。 元素記号の Ag は、ラテン語での名称argentum(輝くもの)に由来する。
電気および熱伝導率また可視光線の反射率は、いずれも金属中で最大。
光の反射率が極めて高い事から、ラテン語では「輝くもの」と呼ばれ、 日本語ではしろがね(白い金属)と呼ばれた。
銀イオンはバクテリアなどに対して極めて強力な殺菌力を示す。
貴金属の中では比較的化学変化しやすく、空気中に硫黄分 (自動車の排気ガスや、温泉地の硫化水素など)が含まれていると、 表面に硫化物
Ag2S ができ、黒ずんでくる。
古来から支配層、富裕層の人々に高価だという理由で銀食器が多く用いられてきた背景には、毒などを盛られた場合に銀の化学変化をおこしやすい特徴を利用して、逸早く異変を察知できるようにしていた為という説がある。
金とともに、中世では新大陸発見までの慢性的な不足品であって、そのため高価でもあった(なお、当時日本は東アジア随一の金、銀、銅の採掘地域であり、中国への輸出も行っていた。そのためこれらの金属は貿易品としても有効であって、銀山は鎌倉幕府以前から江戸の鎖国終了からしばらく、明治に至っても国が直轄する場合が多かった)。新大陸発見後は、ペルーなどで大量採掘された銀が世界中に流れることになった。しかしながらいまだに銀は高価な金属であって、その光沢とともに、人々に愛好されている。
また、アルゼンチンの国名は銀のラテン語名「argentum」に由来する。
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プラチナ |
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白金(はっきん、Platinum)は原子番号78の元素。元素記号はPt。貴金属元素。元素記号は、スペイン語の
platina del Pinto(ピント川の小さな銀<銀の指小語>)に由来する。
単体では、白い光沢を持つ金属として存在する。化学的に非常に安定であるため、装飾品に多く利用される一方、触媒としても自動車の排気ガスの浄化をはじめ多方面で使用されている。
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